薄暑の候 大仏2号です。
仕事をするうえで準備8割実践2割と、社会人にとっては馴染みのある言葉ですが、もちろん日々の出張修理でも欠かせないことであります。
この時期になると恒例行事である、大学内や法人様に出向いての点検整備が始まりだします。現場では100台近く診ることもあるので大変なのではありますが、準備あってこその本番で力を発揮できるものです。
準備といってもただ単に整備がやり易い様にというだけでなく、移動や運搬方法などもその1つ。車で横付けできる所もあれば、駐車場に入れて何百メートルも歩くといった事もあり様々。
そんな状況に対処できてこそのルーティンワークがこなせるものであります。
段取り八分とはよくいったもので、リーマン時代もやはり準備が大事だと痛感させられましたし、何事も段取り準備が一番大変だと思います。
さて、先日そんな段取り八分とはもはや関係ない作業がありました。
とある電動自転車の修理。
タイヤ交換を済ませ錆びて折れていたスタンドを交換し、鼻歌交じりに車体の汚れの拭き掃除を終わらせ、ご機嫌で最後のハブナットを締めようと思った瞬間思い出したのです、外す時にハブナットやらカゴステーが勢いよくバイ~ンと弾けたことを・・
3年ほど放置してあった電動車だったので、修理に時間がかかりすっかり忘れておりました。そうなのです、フレームのエンドがものすごく広がっていたのです。
原因はおそらくコレ
さすがにもう使っているお店はないでしょうが、後ろのフレームをぐいっと無理やり押し広げてタイヤやチューブを簡単に交換する為の道具。
どういうことかというと、車体フレームから車輪を外さずに片方のナットを外してフレームを広げ、その隙間からタイヤやチューブを抜き取るといった百害あって一利なしの道具。
利があるとすれば、交換作業が4分の1ぐらいに短縮できるといったことぐらいでしょうか。そもそも、後輪を車体から外す作業には他に大事な整備ができるといったメリットがあるのです。ブレーキの調整、チェーンの調整、ギヤの掃除やハブボルトのゴミを排除したり、フレームの内側を拭いたりすることもできるのです。
この工具を使うことによって、この作業は全てカットとなるだけでなく、フレームを無理やり押し広げるのですから・・・・
おそらくこの車両も以前にこの工具を使われたのでしょうか、フレームが広がった状態に曲がってしまっているのでしょう。ではその時はどうやって閉じたのかというと、この工具『広げ』だけじゃなく閉ざすこともできるので閉じてしまっている間にナットを締めたのでしょう。しかし電動車のような頑丈なフレームは1度曲がってしまうと型がついてそう簡単には戻らない為、今回のような状態に陥ってしまったのかなと。
ホーザン社の工具は便利なものが多いのでワタクシも多様しているのですが、さすがにこれを使おうとは思いません。そもそもこの工具は、アルミ・電動・ベルト・外装・小径には使うな!と書いてあるので使い道はほとんど無いと思われるのですが、時間短縮の為に使わざるを得なかったのであろうか・・・
と、現場ではグチグチと言っていても仕方がなかったので「ぬおりゃああああああああああぁあぁああぁあ~」と憤怒の雄叫びを挙げながら幾度となくチャレンジ!テコの原理と相反する作業に、依頼者様に協力を求めるか否か!と挫けそうになりながらも数十分の格闘の末、今日一のパワーを使い果たし無事装着!
なんとか事なきを得ました(*´Д`)
今までにも後ろが広がっている車両は幾度となくありましたが、柔らかいフレームばかりで今回は想定外。段取り八分外の想定外でした。
最終的には住宅街にコダマするワタクシの本番八分憤怒の雄叫びの勝利となりました(@_@)
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